堀江ピアノ教室では、禅宗（曹洞宗）のお寺として名高い高岡市の国宝瑞龍寺にて、ピアノ演奏を通じて座禅のように自分と向き合うためのイベント『PIANOZEN』を企画いたしました。
設置されるピアノは、世界最高峰のピアノメーカー・スタインウェイ製のアップライトピアノ。現代日本のピアノ界を牽引し続けるピアニスト、角野隼斗さんが、今年のコンサートツアーで実際に使用したピアノです。角野さんの求める内省的な響きを表現するため、弦まわりのフエルトに切り込みを入れるなど、特殊な加工がなされています。
「自分以外のだれか」に披露するためにピアノを演奏するのではなく、自分の中にもぐりこんで、自分と会話するように、自分のためだけにピアノの音をつむぐ。そんなあなただけの、かけがえのない特別な時間を体験していただければと思います。

2023年3月、角野隼斗さんが記者会見を開き、『全国ツアーで使用したアップライトピアノを広く貸し出し、その演奏体験をもっと広めたい』と、アップライトピアノ・プロジェクトの立ち上げを発表しました。
日本ではまだまだ“家庭用のピアノ”“グランドピアノの代替品”といった印象が強いアップライトピアノ。一方最近のヨーロッパのポストクラシカル*シーンでは注目を集めており、あえてノイズが混ざったような味のある質感が好まれたりしています。
角野さんは数年前、フランスでポストクラシカルのアーティストのアップライトピアノに触れて以来、その魅力の虜となったそうです。今回のツアーでは、ステージ上にグランドピアノとアップライトピアノを並べて配置して演奏を披露し、多くの観客を魅了しました。
*ポストクラシカル：伝統的クラシック音楽と先進的電子音楽を混ぜ合わせた音楽ジャンル。

会場となる瑞龍寺 は建立1663年。江戸初期の禅宗寺院建築として高く評価されており、1997年には国宝に指定されています。
その長い長い歴史の中で、たくさんの人がこの場所で祈りを捧げ、また座禅を通じて「自分と向かい合う」ことをおこなってきた特別な場所、瑞龍寺。
壮大な美しさを誇る建造物、祈りの音が天に伸びていくような高い天井の仏殿、規則的な光がピアノの鍵盤のように陰影をなす回廊。
時空を超えた非日常空間でのピアノ演奏は、まるで座禅のように、あなたの心をととのえてくれるかもしれません。
特別な演奏体験を、ぜひお楽しみください。