リハーサルとホールの力
昨日は、来週末に本番を控えた生徒さん方、
小学1年生ガールズチームのリハーサルを、
城東音楽院ホールで行いました。
一人は、バッハコンクールの全国大会@東京、
もう二人は連弾で、今季のピティナコンペ地区
予選入賞者コンサート@金沢を前に。
どちらも小学1年女子、同じ22日の本番で、
仲良し3人での最後の調整はレッスンというか
わいわい弾き合いのすこぶる楽しい時間ですが、
控えているのはどちらも大きな本番なのです!
先生としては絶対に楽しんできてほしいステージ。
先月おひきぞめで弾いた余韻を楽しみつつ。
城東ホールさんは、広くはないのですが響きが
何層にも重なるような豊かさで、大きなホールを
想定した響きの感じもしっかりイメージできる
有意義な空間でした。
一人はバロックの、音の少ないゆったりした、
短調のほのかに荘厳な舞曲。拍感をベースに
どう響きコントロールしていくか、鍵の一音を
どうつくるか作戦を練って、、
デュオのふたりは、対照的に楽しくわくわくの
和声をきかせてどんどん進む曲。最近テンポを
上げたので走りすぎ、歌がなくなりかけている
ので、物語をつくったり、楽譜に色塗りしたり、
あれして、これして、、
などなどと、私がこまかくしつこく注文をする
よりも、、、とずっと思いながらいました。
いちばん効果があるのが、この空間で弾くと
いうこと。
いつもと同じ馴染みの先生が、同じように言う
いつも馴染みの時間なのに、空間は本番のよう
だということの緊張は、私が思う以上に良い
アグレッシブな効果をもたらしてくれる気が
します。
いつものレッスンでは、おそらくは、かなり、
リラックスした彼女達ですが、コンクールに
入賞するだけの耳が開いているし、それを指に
反応させる神経と、気持ちを持っています。
このホールで繰り返し弾いて、自分の出す音に
しっかり耳を澄ませられれば、何よりも大きな
レッスンになるはず、と確信していました。
よく調整されたグランドピアノのハンマーが
こつんと弦にあたってふらりと戻り、長い弦の
おしりのほうまで鳴らした音が、壁にあたって
跳ねかえりそして減衰し消える瞬間の響きまで、
きっと聴いているはず。
私が100回言うこと以上のレッスンがこの
ホールから受けられるはずだと信じて、その
お手伝いになる言葉を探して伝えていきたい
と、時間を使いました。
そして彼女達みな、最後には一人残らず、私の
言葉の限界を超えて、はっと、じっと心に響く
音と音楽をつくってくれていました。
手前味噌は承知ですが、私が彼女達のファン
一号です。
これを、本番で出してほしいものなのですが!!
「5回に1回くらい成功しますね…」
お母様のひとりのお言葉、まさにそれです…
これが子どもということで、これが魅力であり、
可能性ですー!!