新年、演奏の記録
新年を迎えて半月が過ぎ、真新しかった『2014年』
の響きにもだいぶん身体が馴染んでまいりました。
みなさま、今年もどうぞよろしくお願いします。
お正月、子ども達は書き初めが宿題です。私の母が
長年、書道を嗜んでいるので、こんなときはいつも
母の家。
久々に私もだるま筆を持って書きました。
小学三年の課題『正しい心』をですね。
とめ、はね、はらい。
力の入れかた、角度。
墨液の量。
線を描くスピード。
角を曲がるときの溜め。
呼吸と、墨池で筆先を揃えるタイミング。
全体、四つの字のバランス。
考えながら、いや、考えないようにもしながら、
すごく集中しました。
一点でも気にいらないところがあると、気にいる
まで書きたくなります。
何枚書いても結局、一枚目がいちばんよかったり
してね!
今年は例年になく、雪のないお正月でしたが、
墨の匂いのたちこめた部屋で、ちょっと熱い気持ち
になるひとときでした。
さて、書道は音楽と似ているといいます。
身体の使い方、頭の使い方、心の使い方、どれを
とってもそっくりです。
でも書道が羨ましいと思うのは、作品がそのまま
残ること。
音楽は瞬間芸術で‥音が消えたらそれでおしまい
です。切ないですね。
でも近年、簡単に記録ができるようになりました。
墨の芸術が紙に染み込んだ書には及ばなくても、
それを写真で撮ったくらいの感じでは、記録ができる
わけです。
ポケットのデジカメで、どこまでも薄くなるiPadで、
いつも持ち歩いている携帯電話で、思い立ったらすぐ
録画ボタンを押すことができます。
切ながってばかりはいられません。
というわけでここ数年、自分の練習中に思い立ったら
すぐ録画ボタンを押します。
それは音楽芸術として残したいからではもちろんなく
自分の演奏を画面越しに視聴することに、かなりの
練習効果があるからです。
からだの動き、指のフォーム、音のバランス、打鍵の
荒いところ、フレーズの歌い方、休符の響き方、、
弾いている最中に意識が行かないことを、いろいろと
確認することができます。
本来は画面で観ずとも演奏の最中に分からなければ
ならない!
ともいいますがそうなるための過程において記録する
ということは有効な手段と言えるでしょう!
また仕上げた演奏は、成長の履歴、努力の証として
残していくことができます。
あんなに練習したあの曲、今私の手には見る影も無い。
そんなときも記録が残っていれば、励みになります。
そしてまた同じ曲に再挑戦するとしたら、きっと昔の
記録を超える演奏が、短期間でできるはずです。
というわけで、レッスンの中でも生徒さんに記録する
ことをお勧めしています。
目標としている曲が形になったらレッスン室でそのまま
録画し、YouTubeの教室アカウントで限定公開します。
限定公開は検索などには引っかからず、直接アドレスを
入力する等してリンクに飛んだ人にしか見られない機能
なので、いつでも自分だけの動画で持っておくことが
できます。
楽しいですよ!私が!
なお私の演奏記録は一部を公開しております。
新年、楽しいラグタイムを弾きました。